さくら森:前回に続き今回もエラリー・クイーンです、「Yの悲劇」だよ。
石井:これは聞いたことがあるような・・・
さくら森:有名だよ、1932年だから86年前の作品だけど不朽の名作。
石井:1932年!古すぎる・・
さくら森:前にも言ったけど「Xの悲劇」「Yの悲劇」「Zの悲劇」「レーン最後の事件」の4部作品の2番目の作品で、今回もドルリー・レーンが事件を推理していく。
この4部作品では「Xの悲劇」「Yの悲劇」がエラリー・クイーンの名作と言われてて、特に「Yの悲劇」はミステリーの定番と言われている。
石井:なんでそんなに人気があるんですか?理由を知りたいです。
さくら森:そうだねー、1932年当時は衝撃的な内容だったと思う、犯人とラストがね。2018年の現代では、「へー、そうなんだ」で終わるかもしれないけど。
石井:あらすじお願いします。
さくら森:えーとね、アメリカの裕福な家族がいてね、その家族が皆ちょっと変わってるんだよ。
これ読んでて感じたのは70年代のSex Pistols(セックス・ピストルズ)のメンバーや取り巻きが毎回ハチャメチャなことをやらかす感じに似てるかも。
石井:イギリス中を敵に回した当時のピストルズですか。
さくら森:そうそう、そんでマスコミも面白がって「何か言ってくれ!」「一言!くれ!」「悪態をついた言葉をくれ!」みたいにこの一族にもマスコミが着いてくる
石井:なるほど。
さくら森:ほら、シド・ヴィシャスがナンシー殺害容疑で逮捕されて、その後死んじゃうじゃん?マスコミが「あのピストルズのシドが殺人!」とか言って騒ぎ立てたでしょ。ほんとあんな感じの家族だよ。
事件はね化学者のヨーク・ハッターとその妻エミリー・ハッター一族が住むハッター家で起こる。
ハッター家の住人と関係者
- ヨーク・ハッター(化学者)
- エミリー・ハッター(その妻)
- ルイーザ・キャンピオン(エミリーの先夫との娘)
- コンラッド・ハッター(長男)
- マーサ・ハッター(長男の妻)
- バーバラ・ハッター(長女)
- ジル・ハッター(次女)
- ジャッキー・ハッター(コンラッドとマーサの息子)
- ビリー・ハッター(コンラッドとマーサの息子)
- ジョン・ゴームリー(コンラッドの共同事業主)
- アーバックル夫人(家政婦)
- ジョージ・アーバックル(その夫 雑用係 運転手)
- エドガー・ペリー(ジャッキーとビリーの家庭教師)
- トリヴェット(引退した船長 ハッター家の古くからの友人)
- メリアム(ハッター家の主治医)
- チェスター・ビゲロー(ハッター家の顧問弁護士)
- ヴァージニア(老女中)
- スミス(看護師 ルイーザの世話係)
石井:これがハッター家の面子ですか、今回も多いですね。
さくら森:いきなりハッター家の主人ヨーク・ハッターの死体が発見されて始まるんだよ。その後、ある人がマンドリンで殺害される。
石井:マンドリン?
さくら森:そう、マンドリンって楽器のね。それがこの事件の最大の謎となる。
石井:う~ん、謎ですね。
さくら森:犯人の結末は結構心にグサッときた。「あ~、ドルリー・レーンさん・・あなた・・・」ってね。
ミステリーの定番「Yの悲劇」是非読んでみてください。