さくら森:2019年最初の更新です。今年も宜しくお願いします。
石井:宜しくお願いします。
さくら森:今年もゆる~くがんばるぞ!っと
石井:新年は何からいきますか?
さくら森:そうだな~ S・Sヴァンダインでも行きましょうか。
石井:お願いしま~す。
さくら森:ヴァン・ダインは ファイロ・ヴァンスという探偵が活躍する作品を書いた アメリカのミステリー作家 。
特に「グリーン家殺人事件」「僧正殺人事件」は現代でも評価されてる。
それで、今日は「僧正殺人事件」ね。1929年の作品。

石井:タイトルが・・僧正って?
さくら森:僧正って、ビショップって言ったら聞いたことあるかも。チェスの駒で、キリスト教の高位の聖職者。


石井:なるほど。
チェスと関連した話ってことですね。
なんか理解できました。僧正って・・・??ってなりますけど。
さくら森:そう、チェスも関係する。
見立て殺人って知ってる?
石井:何かに見立てて事件を起こすんですよね?
さくら森:うん、伝説とか物語とかの内容に見立てて殺人がおきるんだけど、その見立て殺人の走りがこの「僧正殺人事件」。
この作品の前にも見立て殺人はあったけど、この「僧正殺人事件」が世に広めたみたい。
石井:歴史に名を残す画期的な作品だったんでしょうね。
さくら森:そうだね。
「だあれが殺したコック・ロビン」から始まる。
石井:パタリロじゃないですか!
さくら森:パタリロでも有名だけど、コック・ロビンってコマドリね。
「コック・ロビンの死と埋葬を悼む挽歌」の一節で、スズメに殺されたコマドリのお葬式やらお墓やら、喪主やらを決めるなんだか不思議な歌なんだよね。
これが童謡なのかって思うけど、イギリスの伝承童謡を集めたマザーグースのひとつ。

石井:マザーグースの童謡に見立てた殺人って言っても・・・
マザーグース知りませんし・・
さくら森:確かに、日本人にマザーグースって言われても馴染みがないよ。
物語の中で登場人物達が「まさかそんな・・あの童謡を見立ててるのか?」みたいな反応するんだけど、日本人の自分達にはピンとこないよ。
石井:日本でいうと、わらべ歌とかなんでしょうね。カゴメの歌とか。
さくら森:あーそうかも「かーごーめー、かーごーめー・・」あの歌謎だよ
かごめかごめ
籠の中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
鶴と亀が滑った
後ろの正面だあれ
さくら森:ちなみに見立てた童謡ね。
コック・ロビンの死と埋葬を悼む挽歌
だあれが殺したコック・ロビン?
「それは私」とスズメが言った
「私の弓と矢でもって、コック・ロビンを殺したの」
だあれが喪主を務めるの?
「それは私」とハトが言った
「いとしいあの方のため、私が喪主を務めましょう」
だあれが彼の死ぬところを見た?
「それは私」とハエが言った
「私のちいさな目をもって、彼が死ぬとこ見とどけた
小さな男が昔いた
小さな男が昔いた
小さな鉄砲を持っていた
弾丸は鉛、鉛の弾丸でそれでジョニー・スプリッグの
かつらのまん中撃ったらば
かつらは吹っ飛ぶ、吹っ飛ぶかつら
こんな歌しらないでしょ?
童謡に見立てた殺人が当時は画期的で、今でいうサイコパスなストーリー「僧正殺人事件」是非お読みください。では。